音伽-Otogi SoundWorks-です。
今回は、楽曲を制作するにあたって覚えていると便利な
各周波数帯域の性質と特性について自分なりに解説したいと思います。
はじめに、
音楽は周波数の集合体になるので、各周波数帯域の性質を認識、理解することによって
楽曲制作時、ミックス時に幅が広がり確実に役立ってきます。
周波数帯域はそのまま音域に当てはまり、ピアノでいうとドからシ、
数字で表すと20hz(低音)~20khz(高音)ということになります。
キックは60hzあたり スネアは200hzあたり等、なんとなくな認識で大丈夫です。
鍵盤やイコライザーを見ながら帯域を確認するのもわかりやすいです。
-帯域毎の性質と特性の解説-
・20hz~40hz辺り サブ帯域
一般的なベースとキックより更に下の超低音帯域です。
一聴するとボーーーという感じですが、
EDMなど最近のポップスはここの超低音サブベースが最重要項目になります。
ヘッドホンでの音圧が心地よい部分です。
・40hz~160hz辺り ベース帯域
キック、ベースなどの低音の芯になる帯域です。
ここはもう音楽のお父さんとお母さんという感じですね。すべてのグルーブの要です。
・160hz~300hz辺り アッパーベース帯域
温かみと低音の抜けを表現する帯域です。
200hz辺りにはスネアの核が密集しています。
スクリレックスなどdubstepに多い重いスネア の音作りは主にこの辺りが重要になります。
・300hz~800hz ローミッド帯域
音の密集地帯 サウンドの核となる帯域です。
この帯域にはボーカルを筆頭に、ピアノなど多くの楽器の主旋律が含まれます。
いわゆるドンシャリはここを下げ気味にします。
あまり下げすぎると楽曲のキャラクターがなくなり温かみも失ってしまうので注意が必要です。
・ 800hz~2.5khz ミッドレンジ帯域
中音域のアタック感 芯となる帯域です。
アンプのツマミで良く目にする部分は大体この帯域になります。
下げすぎると音の輪郭がぼやけ、上げすぎると浮いてしまうので、バランスが必要です。
ボーカルとギター音の主成分を多く含んでいるので、
ミックスの時は帯域の譲り合いが必要になってきます。
・ 2.5kHz~5kHz アッパーミッド帯域
音をシャープにする帯域です。
耳に入りやすい帯域なので、バランスが難しいです。
ブーストしすぎるとキンキンしてしまうので、
僕の場合はミックス中処理が必要な時にはほんの少しずつカットするようにしています。
埋もれがちな楽器はここを少しブーストすると浮かび上がります。
・ 5kHz~10kHz ハイフリークエンシー
倍音と華やかさ シャリシャリ感を演出する帯域です。
いわゆるドンシャリのシャリの部分になります。
削りすぎると音がこもってしまいます。
上げすぎても高音が強調されるので注意が必要です。
・10kHz~20kHz ウルトラハイフリークエンシー
超高音帯域です。
前途の帯域比べて音楽的な重要性は低い帯域ですが、空気感を演出してくれています。
以上さっくりしてますが、大まかな解説になりました。
文字だけではわかりにくい部分もあると思うので、実際に音を出したり、
下記の画像を照らし合わせてみるとわかりやすくなると思います。
最後に小ネタですが、
20hz以下の超低音、20khz以上の超高音は人間の聴覚では認識できないという事なので、
ブリックウォールのできるイコライザー等で不要帯域を全カットすると
最終的な音圧アップにつながります。
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